2024.07.22
相談員ブログ
介護福祉士について
【介護福祉士とは】介護業界にはいくつも資格がありますが、介護福祉士の資格は介護にかかわる一定の知識や技術を証明する唯一の国家資格です。
介護福祉士は、現場で働く介護職としては最上位にあたる資格になります。
身体が不自由であったり、認知機能や精神に障害を持つ高齢者の身辺の介護から日々の健康管理など、生活上での様々な支援をする仕事に従事します。
また、利用者の家族の相談に応じたり、介護の現場ではリーダーとしての役割も求められます。
【介護福祉士と介護士の違い】
介護士は介護の仕事に従事する職員全般のことを指していて、介護業務に携わる人であれば、資格や経験に関わらず「介護士」と呼ばれます。
介護福祉士は介護士に含まれますが、介護福祉士は国家資格を保有している点で異なります。
介護福祉士は「名称独占資格」であり、取得していなければ介護福祉士と名乗ることはできません。
その一方、介護士は必須資格がなく、介護業務に携われば「介護士」と名乗ることができます。
また、介護初任者研修、介護福祉士実務者研修、および介護福祉士も「介護士」とひとくくりに呼ばれることがあります。
【介護福祉士の業務内容】
・身体介護
利用者の身体に触れて行う介護で、具体的には食事や着替え、入浴、排泄などの介助が「身体介護」になります。
・生活援助
日常の生活サポートを行う介護で、具体的には食事の支度や片付け、部屋の掃除などが「生活援助」になります。
・家族へのアドバイス
介護サービスを利用している方の家族の相談に応じたり、自宅での介護の方法や福祉用具の利用などについて、助言や指導を行います。
・マネジメント
介護の現場において、自分自身が介護サービスを提供するだけではなく、リーダーシップを発揮して他の介護職員をまとめたり指導したりします。
訪問介護事業所では「サービス提供責任者」として、訪問介護の計画作成などを行ったりします。
【介護福祉士の資格取得について】
介護福祉士の資格を取得するには、以下の4つのルートがあります。
①実務経験ルート
介護事業所で3年(1,092日)以上、かつ、従事日数540日以上の介護の実務経験があり、450時間の「実務者研修」を修了するか、「介護職員基礎研修」と「喀痰吸引等研修」を修了することで、介護福祉士の国家試験を受験することができます。
②養成施設ルート
指定された養成施設(大学、短期大学、専門学校等)を卒業後に、介護福祉士の国家試験を受験することができます。
養成施設に通う期間は、普通科高校を卒業している人は2年以上、福祉系大学・社会福祉養成施設・保育士養成施設のいずれかを卒業している人は1年以上とされています。
③福祉系高等学校ルート
福祉系高等学校で、定められた科目や単位を取得して卒業すると、介護福祉士の国家試験を受験することができます。
④経済連携協定(EPA)ルート
経済連携協定(EPA)により来日した人で、日本の介護事業所で3年(1,095日)以上、かつ540日以上の介護等の業務に従事し、「実務者研修」を修了することで、介護福祉士の国家試験を受験することができます。