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2024.08.08
相談員ブログ

関節リウマチについて

【関節リウマチとは】
関節リウマチは、関節に炎症が続いて徐々に破壊されていき、やがては変形して固まりうまく動かなくなる病気です。
腫れや激しい痛みを伴い、関節を動かさなくても痛みを生じるのが、他の病気と異なる点です。
関節リウマチは日本で毎年15,000人の人が発症していて、珍しい病気ではありません。
イメージ的に高齢者の病気と思われがちですが、実際はどの世代でも発症していて、30~50代が発症のピークになっています。
2020年のリウマチ白書によると、男女比では人口1000人あたり女性5.4人、男性1.1人と、女性に起こりやすい病気でもあります。
介護保険の第2号保険者(40~64歳)は、16の特定疾病が原因で要介護・要支援認定を受けることができますが、関節リウマチはその16疾病の1つに数えられています。

【関節リウマチの原因】
私たち人間の身体には、細菌やウイルスなどの外敵から身体を守るために免疫機能が備わっています。
しかしながら、免疫機能が異常反応を起こし、関節を守る組織や骨、軟骨を外敵と見なして攻撃してしまい、それにより炎症が起こり、関節の腫れや痛みとなって表れるのが、関節リウマチです。
この症状は自己免疫疾患と呼ばれますが、その原因はいまだ解明されていません。
細菌やウイルスの感染、過労やストレス、喫煙、出産や怪我などをきっかけに発症する症例があります。

【関節リウマチの症状】
リウマチには活動期とそうでない時期があり、活動期には身体のあちこちに症状が出やすくなります。
微熱、体重減少、貧血、リンパ節の腫れなどのほか、目や口が渇いたり、息切れ、だるさ、疲労を感じることもあります。
関節に起こる症状は以下のようなことがあります。

・朝のこわばり
体や関節周囲のこわばりが、特に朝に強く現れます。

・関節炎
関節が熱っぽく腫れて、動かすと痛みが増します。
手首や手足の指の付け根、第二関節、足首、肩、肘、膝、股関節に生じることがあります。
左右対称に生じたり、痛みがあちこちに移動することがあります。

・関節水腫
関節内に大量に液が溜まることがあります。
これが膝関節に起こると、膝の皿周りが腫れたり、膝の裏側が膨らむことがあります。

・腱鞘炎(けんしょうえん)
腱は筋肉が骨に付いているところにあり、腱鞘によって包まれています。
腱もしくは腱鞘に炎症が発生すると、腫れて指の動きが悪くなります。

・滑液包炎(かつえきほうえん)
関節の周囲にある袋状の組織を滑液包と呼びますが、これは関節の摩耗を減らすゼリー状の滑液が入っています。
ここに炎症が起こると、更に滑液が溜まって腫れ、痛みが生じます。
肘や足関節、膝の前面に生じることがあります。

・関節変形
リウマチが進行すると、関節が破壊され、筋肉も委縮して変形してきます。
手足の指が外側を向いたり、反り返ったりする状態になり、リウマチ変形と呼ばれます。

【関節リウマチの分類】
一般的に、関節リウマチの進行度を関節破壊と機能障害の程度から判定します。
関節破壊の進行の程度は4段階のステージに分類されます。
・ステージⅠ(初期)
X線検査で骨や軟骨の破壊が無いと認められた状態

・ステージⅡ(中等期)
軟骨が薄くなり、関節の隙間が狭くなっているが、骨の破壊は無い状態

・ステージⅢ(高度進行期)
骨や軟骨に破壊が生じた状態

・ステージⅣ(末期)
関節が破壊され、動かなくなった状態

関節破壊の進行に伴う日常生活の障害(機能障害の進行度)は、4段階のクラスに分類されます。
・クラスⅠ(ほぼ正常)
健康な人とほぼ同様に、不自由なく生活や仕事ができる状態

・クラスⅡ(軽度障害)
多少の障害はあるものの、普通の生活ができる状態

・クラスⅢ(制限)
日常生活の動作は何とかできるが、外出時などには介護が必要な状態

・クラスⅣ(不能)
ほとんど寝たきりあるいは車いす生活で、日常生活の動作はほとんどできない状態
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