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2024.11.22
相談員ブログ

ホスピス型住宅について

【ホスピス型住宅とは】
ホスピスは、がんや難病により回復が見込めない状態であると医師の診断を受けた方に、身体の痛みや精神的不安を和らげる「緩和ケア」を提供する施設です。
緩和ケアとは、人生の残された時間を「自分らしく生きる」ために、心身の苦痛を取り除き、生活の質を維持向上することを目的としたケアを意味します。
ホスピスというと、「緩和ケア病棟」を連想されることが多いですが、社会的に高齢化が進む中でホスピスの需要が高まっている背景から、「ホスピス型住宅」と呼ばれる介護施設が受け皿として脚光を浴びています。
住宅型有料老人ホームなどをベースにして、併設された訪問看護や訪問介護を利用する形態をとっています。

【ホスピス型住宅が急増中】
医療費削減のために病床数の削減が促進されていますが、その一方で高齢者人口は増加の一途をたどっています。
2040年頃には団塊の世代が平均寿命に達し、年間死亡者数が167万人という多死社会がやってきます。
そのため国の方針として、病院以外での看取りをする場所を確保するために、在宅や施設での看取りが可能になるように、体制を強化しています。
そのような社会的潮流の中、ホスピス型住宅の開設が急増しています。
少子高齢化社会が進む近年ですが、それに加えて独居の高齢者が増加しています。
家族のサポートが得られず、在宅での看取りが困難となるケースが増す状況下で、ホスピス型住宅の需要はますます大きくなっています。

【ホスピス型住宅の特徴】
緩和ケア病棟には入院期間が1か月程度に定められていることが多いのに対して、ホスピス型住宅の入居期間には定めがなく、終の住処として利用することができます。
また、病院と比べて生活上の制限も少ないので、自分らしい生活を重視して暮らすことが可能です。
ホスピス型住宅は看護・介護スタッフが24時間365日常駐し、安心感と安定した環境を提供するための体制を整えています。
また、精神面でも安定できるように、家族親族や友人が気兼ねなく面会でき、状況によっては宿泊できる場合もあります。
本人自身も体調次第では外出外泊できるようになっています。
加えて、家族や身近な人に対しても心理的サポートを行い、最後の時間をできる限り快適に過ごしてもらうように環境を整えています。

【ホスピス型住宅の仕組み】
訪問看護は介護保険が適用される場合と、医療保険が適応される場合の2パターンがあります。
一般的に高齢者には介護保険が適用されますが、末期がんや難病などの場合は医療保険も適用され、診療報酬も高めに設定されています。
また、入居者の状態が「障がい者総合支援法」における市町村の「障がい福祉サービス」の利用に該当する場合は、この制度も利用可能なため、介護保険、医療保険、障がい福祉サービスの3つの公的保険制度を利用するケースもあります。
通常の訪問看護では1日1回、1週間に3回が訪問回数の上限になっています。
ただし、「厚生労働大臣が定める疾病等(別表7)に該当する方」、「医師から特別訪問看護指示書の発行があった方」は、算定日制限が無いため1日1回以上、1週間に3回以上の訪問回数が認められています。
さらに、1日に複数回の訪問回数が定められている利用者に訪問した場合は、「難病等複数回訪問加算」を算定することになります。
そのため、1日に複数回、複数人で訪問することも可能なので、手厚いケアが受けられる仕組みになっています。
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