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2025.11.07
相談員ブログ

障害者手帳と介護施設について

【障害者手帳の種類と等級の役割】
障害者手帳は、障がいのあるかたがさまざまな福祉サービスや支援を受けるために必要な公的証明書です。主に次の3種類があります。
・身体障害手帳
永続的な視覚、聴覚、平衡機能、音声・言語機能、咀嚼機能、肢体不自由、内部機能(心臓、腎臓、呼吸器など)に障がいがある方向けです。
・精神障害者保健福祉手帳
統合失調症、うつ病、てんかん、認知症などの精神疾患により、長期にわたり日常生活や社会生活に支障がある方が対象です。
・療育手帳(知的障害者用)
生まれつき、または幼少期から知的発達に遅れがあり、継続的な支援を必要とする方に交付されます。自治体によって名称や区分方法が異なる場合があります。

[等級・区分の違いが支援内容を決める]
それぞれの手帳には、障がいの重さを示す等級や区分が設けられています。
・身体障害手帳は1級から6級(※一部の障害で7級が存在)まであり、1級が最も重度です。障がいの部位・程度・日常生活での困難さに基づいて総合的に判定されます。
・精神障害者保健福祉手帳は1級から3級で、症状の程度や社会生活能力の低下度に応じて決まります。
・療育手帳は、「A(重度)」「B(中軽度)」などに区分されます(名称は自治体によって異なります)。
これらの等級は、単に障がいの重さを示すだけでなく、税の控除や医療費助成、利用できる福祉サービスの内容を決める重要な基準です。
手帳は一度取得すれば終わりではなく、障がいの状態に応じて定期的な再認定や更新手続きが行われることがあります。

【高齢者は介護保険サービスが優先される】
障害者手帳を持つ方が介護施設への入居を検討する際、まず知っておくべき重要な点が「要介護認定」と「介護保険優先の原則です。
介護施設への入居は、多くの場合、市区町村による「要介護認定」を受けていることが条件になります。これは、介護施設が提供する主なサービスが介護保険制度に基づいて運営されているためです。
65歳以上の方は、障害者手帳を持っていても、障害福祉サービスよりも介護保険によるサービスが優先されます。これを「介護保険優先原則」と呼びます。
この仕組みは、高齢者が重複して制度を利用することを防ぎ、より一貫した支援を受けられるようにするために設けられています。
ただし、介護保険では対応しきれない医療的ケアや専門的支援については、障害福祉サービスを併用できる場合もあります。
施設を選ぶ際には、手帳による支援内容よりも、介護保険で認定された要介護度に基づくサービス内容や医療対応の可否、職員体制などをよく確認することが大切です。

【介護施設の入居を断られる主なケースとその理由】
介護施設は、すべての申込者を受け入れられるわけではありません。特に次のような理由で入居を断られることがあります。これは、施設の「受け入れ体制」と「職員の負担」が大きく関係しています。
・医療的ケアのレベルが高い場合
経管栄養、頻回な痰吸引、人工呼吸器、点滴管理などの継続的な医療行為が必要な場合、施設の看護師が対応時間に常駐していない、あるいは十分な知識や経験を持つ職員がいないといった理由で断られることがあります。施設の設備や人員体制が、必要な医療水準に達していないと判断されるためです、
・過度な介護負担が予測される場合
重度の身体障害があり、ほぼ全介助での生活が必要な場合、職員数が限られる一般的な介護施設では対応が難しいことがあります。
他の入居者へ提供する時間を圧迫するほど多くの人的資源をさかねばならない場合、施設運営や他の入居者へのケアの質を維持するため、入居が難しくなります。
・行動障害や精神的な症状が強い場合
重度の認知症に伴う徘徊や暴力・暴言といった行動障害(BPSD)や、精神疾患による他者への影響が大きい場合も、安全管理上の理由から入居を断られることがあります。
これは、他の入居者の安全や平穏な生活、そして職員の安全管理という観点から、その施設での対応が困難であると判断されるためです。施設が定める受け入れ可能な介護・医療水準や人的配置基準を超えると、受け入れ拒否となります。

【障害者手帳所持のメリット】
介護保険サービスが優先されるとはいえ、障害者手帳をもっていることには多くの経済的・福祉的なメリットがあります。
・経済的支援
所得税、住民税の控除、医療費の自己負担額軽減、公共交通機関や有料道路の割引など、生活費の負担を減らす制度が利用できます。
・福祉サービスの利用
補装具費の支給、日常生活用具の給付、居宅介護や重度訪問介護、住宅改修の助成など、生活の質を高める支援を受けられます。
・施設入居時の利点
障害者手帳は、本人の障がいの程度や特徴を公的に証明する客観的な資料となります。これにより、施設側は個別の状況を正確に把握でき、よりきめ細やかで適切な介護計画や支援内容を調整しやすくなるという利点があります。
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