2022.04.29
相談員ブログ
キャッチボールとドッジボール
一方通行で会話が成り立たない、ごまかされるのでギクシャクしてしまう、こちらの話を聞かない。などなど。
もちろん、認知症状の度合いにもよりますが、ポイントを押さえるとこの悩みは薄れることが分かります。
「バリデーション」という基本的態度には、傾聴する、共感する、ペースを合わせる、強制しない、うそをつかないといったものがあります。他にもリフレージングという反復や、答えやすい質問を投げかけるオープンクエスチョンなどがあります。
これらのポイントを押さえつつ会話を進めると、きちんとキャッチボールがなされ、その場の会話は成立します。
逆に、否定、急かす、こちらが選択肢を設けるクローズドクエスチョンなどを用いた場では、会話にならずお互いがイライラしてしまうこともしばしば。これでは、会話のキャッチボールではなくドッジボールになってしまうんです。
ドッジボールって、投げられたボールを避けて、逃げて、拾ってから投げ返しますよね。
会話でも同じことが起こってしまい、意思疎通が図れなくなってしまうんです。
あれ?でもこれって、認知症の方だけではなく、私たちにも当てはまることですよね??
家族、友人、職場、サークルなど、多くの場面で他者との会話シーンが繰り広げられます。
会話の糸口を自分で探す努力をして、きちんとキャッチボールの会話ができるよう、心掛けたいものです。