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2024年03月08日

お客さまの「声」を聞く「ホスピタルメント代々木上原」

医療法人桜十字は2005年に熊本の民間病院で最大級の「桜十字病院」の運営を皮切りに、病院事業・高齢者住宅事業・予防医療事業・在宅サービス事業・人材事業など様々な分野で事業を展開しています。
桜十字のビジネスユニットのビジョンは、「企業再生・事業創造・社会創生」という大きな3つの軸で、これまで大きな成長を遂げてきました。
「Happy Spiral」という言葉を理念に掲げ、お客様、地域社会、社員が良い循環を作り出して、そこに関わるものすべてが螺旋状に上昇拡大していく様を表現しています。

今回訪問したのは、株式会社桜十字の運営する「ホスピタルメント代々木上原」です。
代々木上原駅から徒歩5分で、閑静な住宅街の中に立地しています。
インタビューに応じてくれたのは、営業統括室室長の渕紀巳子さん、支配人統括の甲斐篤志さん、介護副主任関口茅沙さんです。

外観

会社やホームの理念

それでは株式会社桜十字やこのホームが大事にしている理念などお聞かせください。

渕さん:私たちのグループは九州の桜十字という病院が母体で、老人ホームは18施設全国に展開しています。
グループとして大切にしている理念としては、「Happy Spiral」ということです。
お客さま、地域社会、そして私たちが良い循環を作り出して、そこに関わる全てが螺旋状に上昇拡大していく様を表現しているのです。
お客さまを幸せにするには、私たちが幸せでないとできません。その為、会社が私たちを、私たちがお客様や地域を、そして、それはお客様ご家族や、私たちの家族にも広がっていくことですので、少しでも向上していけばと心がけているのです。

ではホスピタルメントが大事にしていることは何ですか?

甲斐さん:「あなたの願いを叶えます」ということを、ホスピタルメントシリーズでは大切にしていて、「願い」を具体的に実現していくようにしているのです。
高齢になってあきらめていること、できなくなってしまったことなど、私たちが支援していくことで叶えていくのです。
その一環として、支配人が最低月に一回は各居室を訪問して、入居者さまの声を伺いに行きます。 
ひとつのホームで聞こえてきた「声」は、他のホームでもあるのではないかとみなしています。
ですので、定期的に全国の支配人とテレビ会議システムを使って、「お客様の声会議」を実施していて、お客さまの声に対してどう対応してきたかを具体的にシェアリングしているのです。
お客さまの声をしっかり受け止めて、改善していくというのは弊社の特徴ですね。

とても良い取り組みですね。

渕さん:ここに至る経緯を少しお話ししますね。
九州で始めた頃は、未だ24時間看護体制の有料老人ホームが希少な時代でした。お元気な方からお看取りに至るまで対応するということで、一定の評価を受けてまいりました。
けれども、他のホームとの競争が激しくなる中、お客さまからの声に応えて、サービスを増やしたり、改善を行っていました。
九州では、レクリエーションを充実し、毎日のアクティビティに月1回の外出レク、毎週プロの音楽家を招いての演奏会などを実施して、とても盛況でした。
そして、それらのノウハウを携えて、関西・芦屋に進出したのですが、聞こえてきたお客さまの声は、「みんなでワイワイ何かをしたいわけではない」「もっとマンツーマンで対応する時間を設けてほしい」というものでした。
それらの声を受けて、個別対応のことを考え出したのが、「あなたの願いを叶えます」プロジェクトなのです。

具体的にはどのようなことがなされているのですか?

渕さん:皆さまのご要望を伺って、それを個別に実現していくのです。
例えば、買い物に付き合ってもらいたいとか、美術館に行きたいとか、思い出のレストランに行きたいとかですね。
他にもかつて通っていた美容室に行きたいとかもあります。
なかには、「結婚式を挙げていなかったから、是非結婚式がしたい」というご希望があり、実現したこともありました。
また、「いつも世話になっているスタッフと、お茶しに出掛けたい」なんて声もありますね。
このプロジェクトは、リハビリのモチベーションにもつながって良い相乗効果があります。
例えば、お家に帰ってみたいけれど、段差や階段がある、といった場合、リハビリする際に昇降トレーニングを取組んだりします。

1階ラウンジ
1階ラウンジ

リハビリや医療について

リハビリについてもっとお聞かせください。

渕さん:PT(理学療法士)とST(言語聴覚士)が常勤で対応しています。
基本的には週2回の集団リハビリと、週2回の個別リハビリが実施されています。
入居時にご希望があれば、3か月間回数を増やして個別リハビリを15~20分程度行う事もあります。
なかには回復期リハビリテーション病院にいた時よりも改善したという方もおられたりします。
オーダーメイドリハビリに重きを置いていまして、PTが本人さまや家族さまのご要望を伺いながら、リハビリのプランを立てて取組んでいるのです。
STの需要も年々増加傾向にあります。
口から食べられるようになってもらいたいという家族さまのご要望の声も良く聞きます。
できるできないはご状態を見たうえでしっかり評価しないといけませんが、少しでも可能性があれば、STの指導のもとで経口摂取を試みています。
誤嚥で体調を崩される方も多いので、予防のためにSTの存在は欠かせないものになっています。

24時間看護体制ですと、様々なご状態の方たちもお迎えしているのでしょうか?

甲斐さん:経鼻経管栄養の方、CVポート装着の方、末梢点滴の方なども迎え入れしています。
病院ではなく、生活の質を求められてここに来られているので、このことはスタッフにも重々周知してもらっています。
お断りされる施設も多いのですが、腹膜透析の方もお迎えしました。
看護師の知識やスキルとともに、往診医との連携力が必要とされますね。

九州だと桜十字病院のバックアップもあるでしょうけれど、東京ではどうされていますか?

渕さん:東京には桜十字系列のクリニック事業が展開されています。
そこから監修や指導を受けています。
また、テレビ会議システムによって、研修なども実施されているので、病院側からの知識や知見というものも取り入れることが可能になっています。

食堂
食堂

ホスピタルメント代々木上原の魅力

他にもここのウリを教えてください。

関口さん:45室と小規模施設ですので、入居者さまお一人おひとりと向き合う時間が取れることが良い点です。
ちょっと空いた時間に外気浴や散歩にお誘いすることもできますし、入居者さまのご要望に細やかに対応できます。
スタッフは年齢層が幅広いですが、みな仲良く和気あいあいとしています。
困ったことがあれば遠慮なく話し合えますし、支配人や上司とも話しやすいので一緒に考えてもらえます。

渕さん:お元気な女性入居者さまが多めなのですが、入居者さま同士でお茶したりお話したりと、ここに来て友達が新しくできたと言われる方たちがおられます。
スタッフがうまく間を繋いでくれて、コーヒーをお出ししたりしながら、溶け込みやすい環境を演出してくれています。

立地的にも良いですよね?

甲斐さん:渋谷という都会にあり、ステータスが感じられますね。
ご状態にもよりますが、自由に外出できますので、その人らしさを実現できます。
入居者さまないしは家族さまが地元のケースが多く、ご自宅に頻繁に戻られている方もおられますし、このホームからお仕事に出かける方もいらっしゃいます。

渕さん:社会的な地位が高く著名な方もいらっしゃるのですが、接遇やおもてなしにはとても気を配っています。
もちろん接遇研修などもしていますが、日々気づいたことをお互い指導したり、共有したりしながら注意をしています。

甲斐さん:ここは駅から徒歩5分と利便性が良いものの、あいにく坂の上に位置しています。また道幅も狭く一方通行の道もあるため、不便に感じられるとの声を複数いただきました。
そこで、事前予約性の送迎サービスを行うようしています。

他にもまだウリはありますか?

甲斐さん:月に1回、千葉の富里温泉の「運び湯」を行っています。
介助の場としての浴室ではなく、もっとリゾート感あふれるものにできないかという考えのもと、運び湯をしているのです。
非日常的な気分を味わっていただけるようになっています。

渕さん:ホスピタルメント代々木上原は外観も内部も木のぬくもりを感じていただけるような、ゆったりとした空間づくりを演出しています。
「快適で、落ち着く」とのお客さまの声も頂戴しているのですよ。家庭的な一面も持ちながら、高級感があり、リラックスできるホームとなっています。

支配人統括 甲斐篤志さん
支配人統括 甲斐篤志さん

ホスピタルメント代々木上原に至る道

それでは、ここに至るまでの半生をお聞かせください。

関口さん:私はおばあちゃん子だったのですが、そのことが今の仕事につながっているのだと思います。
学生時代は郊外授業でも、保育園や高齢者施設などを選択して、人と関わることに興味があったのです。
社会に出て介護の仕事をしてきましたが、「あなたが居てくれてよかった」とか「ありがとう」と言ってもらえることに、とてもやりがいを感じています。
やはり私は介護が好きなのです。
この会社は若くてもキャリアアップしていく機会を与えてくれるので、私も次を目指していきます。

甲斐さんもお聞かせください。

甲斐さん:介護の道を選んだのは、親から「お前は人に優しいから、介護にむいているよ」と言われたこときっかけなのでした。
実際に介護の現場で働いて手ごたえを感じ、ケアマネジャーの資格も取りました。それを期に桜十字に転職したのです。
一旦介護の現場に戻った時期もあるのですが、東京転勤に声かけられ、副支配人という役職も与えられました。
そして、施設長になったのですが、キャリアアップしていけることを自分の身で示せて、周りの人にも希望を与えられることができました。
現場に長くいたからこそ、現場の人たちの気持ちもよく汲み取れるので、積極的にコミュニケーションを取りながら、マネジメントしています。
更に今は関西の2施設と東京の2施設を統括する役目も担っていますが、これからももっと頑張っていきます。

渕さんもお願いします。

渕さん:歯科衛生士を6年ほどしていたある頃、介護関係で働く姉からケアマネジャーの資格を取ることを勧められ、取得したのです。
居宅介護支援事業所で働きましたが、病院のソーシャルワーカーとの接点も多くあり、その仕事にも興味を持ち、資格を取った後に、桜十字の老健の連携室で働くことになりました。
やがて、桜十字では老人ホーム・ホスピタルメントシリーズを開始し、そこの入居相談員としてオファーをうけたのでした。
福岡を皮切りに関西、関東と次々と展開しましたが、それに私も携わることになったのです。
もともと相談業務をやってきたことや、今までの知識も活かされながら、もう10年以上この仕事を任されています。
親御さまの介護で悩んでいる家族さまの相談に多く関わっていますが、「あなたと話して、決められたわ」と言われると、心から嬉しいです。
ホームが満床になるということは、ホームが評価を得ていることだと思いますので、今後もみんなと良いホーム運営をしていきたいです。

今日はお忙しい中、ありがとうございました。

営業統括室室長 渕紀巳子さん
営業統括室室長 渕紀巳子さん
 

取材後記:取材中に「お客さまの声を聞いて」という言葉を何度も何度も聞きました。そして、その「声」に応えていくことで、ホームのウリどころを増やしている姿勢に思わず、「スゴイな」と唸ってしまいました。
変わっていける強さをホスピタルメントに見せてもらい、坂を下って帰路についたのでした。

施設情報

施設名 ホスピタルメント代々木上原
施設種別 介護付有料老人ホーム
住所 東京都渋谷区西原2-13-1
入居時費用 60万~2880万円
月額費用 249,280~729,280円
アクセス 東京メトロ千代田線「代々木上原駅」より徒歩5分
小田急小田原線「代々木上原駅」より徒歩5分
京王電鉄京王線「幡ヶ谷」駅より徒歩14分
居室
機能訓練室
老人ホーム・介護施設探しは「老人ホーム相談プラザ」で
老人ホーム相談プラザは、有料老人ホームや介護施設を経験豊富な専門の相談員が店舗・訪問・電話・オンライン・一括資料請求等、無料で相談・紹介をしています。老人ホームのホームページやパンフレットに記載されていない評判や雰囲気、医療・介護体制の実態、特色など実際に訪問しないと分からない最新の情報を収集し、公正・中立な立場でプロの目線からお客様のご希望に合った老人ホーム・介護施設を選定・ご提案いたします。老人ホームの見学予約・見学同行・入居時の送迎支援、入居後のアフターフォローもおまかせください。
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