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2023年04月05日

介護にもっとぬくもりを「ウイーザス荻窪」

ウイーザスとは、英語のwith us(私たちと一緒に)を一つにつなげた半造語です。
ご入居者の快適な暮らしのお手伝いをしていただくのはもちろんのこと、ご入居者や周りのスタッフと一緒の時間を過ごしながら、スタッフ自身もより成長して行こう“ご入居者とともに人生を歩む”との願いを込めています。

荻窪は文化的色彩が濃く、独特の活気がある住宅地として親しまれていますが、ホームの近隣には、「杉並公会堂」「大田黒公園」などがあり、文化や芸術、自然を堪能できます。まさにそのような環境の中、日本を代表する建築家隈研吾氏のデザインによる「ウイーザス荻窪」がそのたたずまいを見せています。
アクセスとしても荻窪駅より徒歩10分の好立地に建っているのです。
今回は支配人の藤井さんにお話しを伺いました。

写真

介護業は親孝行の代行

先ずは会社の想い等お聞かせください。

藤井さん:親会社は建設会社で、他にもビルメンテナンスや不動産仲介などをしています。何か社会貢献的なことができないものかと考えていたころに、城西病院さんの新病棟を建築する話しがありました。そこから病棟をリノベーションして老人ホームを運営しようと踏み出したのでした。
はじめは試行錯誤でしたが、現在は17年の実績を積み、第2棟目になるウイザース九段を2023年2月にオープンさせて頂きました。
「ウイーザス」とはwith usから着想した造語ですが、「人生を一緒に伴走させてもらいたい」との願いが込められています。
介護事業とは親孝行の代行だと私は考えております。ウイーザスのスタッフは永く勤めている者も多いのですが、まさにご入居者に寄り添いながら一緒に走ってきたなと思います。
私たちは「介護にもっと、ぬくもりを」をキャッチコピーにしています。
効率が仕事には求められますが、ICT等様々なシステムを導入しても、何よりも大事なのはやはり人と人とのコミュニケーションやぬくもりです。効率も大事ですが、コミュニケーションを大切にしていきたいと努めています。

城西病院との連携について教えてください。

藤井さん:ウイーザス荻窪の土地建物のオーナーが城西病院さんです。こちらは城西病院さんの敷地内なのですよ。アネックス(別館)は渡り廊下で繋がっていますが城西病院さんのデイケアが1階にあります。
ホームのエントランスから城西病院さんまでは徒歩30秒です。クリニック併設の老人ホームはよくありますが、地域を代表する病院とくっついている老人ホームは恵まれた環境だといつも感じております。
城西病院さんへの付き添い料金は無料ですし、何より待ち時間がありません。順番が来るまで居室で待機していればよいので、これはとても大きなメリットですね。
科目としては内科・神経内科・整形外科・リウマチ科・眼科・糖尿病専門外来・リハビリ科になります。それ以外の科についても、近隣の医療機関と連携しながら医療面のバックアップを受けております。
普段は城西病院さんの訪問診療部の医師が、訪問診療でこちらに来ていますので、ご入居者のことをよく把握してくれています。

他にない安心感がありますね。

藤井さん:リハビリに関してもよく関わってもらっています。アネックスの1階が城西病院さんのデイケアになっていますが、そちらから訪問リハビリが来ています。自費ではありますが。今も10名くらいのご入居者が週に2回程利用されています。

リハビリに関してもっと教えてください。

藤井さん:理学療法士が社内に2名所属しております。
理学療法士がご入居者全員の状態を把握してその方が必要とすべきリハビリを、生活の中に落とし込むようにしています。
中にはリハビリの意欲が低い方もおられるので、体を動かすきっかけづくりに、フィジオパックという温熱療法器具を導入しています。
身体を温めたりほぐしたりすることからはじめて、リハビリに対する関心を高めていただくツールとしても活用しております。
このフィジオパックはスタッフにも使用を認めているので、休憩中や帰りがけに肩や腰に当てているスタッフもいますよ(笑)
それから、日本理学療法士会副会長で北陸大学教授の大工谷先生にリハビリに関する助言や指導をいただいて、ホームの生活リハビリ実施についてバックアップ体制をとっております。
毎週1回のリモート会議で、ご入居者の動画等見てもらいながらアドバイスや指導をしてもらっています。その指導の下、「暮らしの中で行うトレーニング」に注力しています。

エントランス
エントランス

「うまい!」がある暮らしを

私も試食させてもらいましたが、ここのお食事はとてもおいしいですね。
食のこだわりについてお話しください。

藤井さん:「‘うまい!’がある暮らしを」というテーマが私たちにはあります。衣食住の中でも特に人の喜びに直結するのは「食」だと考えています。思わずこぼれる「うまい!」の一言と笑顔が日々の活力になるようにお食事を提供しているのです。
ここでは自前の厨房となっていますので、「美味しいお食事」の提供にこだわっております。
著名なフランス料理シェフの集まりである「日本エスコフィエ協会」に登録している料理長を中心に、ホテルオークラで活躍していたシェフや、割烹料理店の元板長を務めていた料理人がいたり、厨房は多彩な料理人が腕を振るっています。よくこんなメンバー揃ったなと私自身が驚いています。

お食事のバリエーション等、もっと教えてください。

藤井さん:自前の厨房ですからご入居者のリクエストにお応えしております。例えば家系ラーメンだとか、とん平焼きとか、通常の老人ホームではおよそ出ないものにもチャレンジしてくれています。
とにかくご入居者が食事に対してワクワクなさる姿を拝見できるのは嬉しいですね。
納涼祭やクリスマス会ではオードブル形式でご入居者やご家族に楽しんでいただいております。
屋上でビアガーデンも楽しんでいただくこともありますし、屋上菜園でご入居者が育てて収穫した野菜を食事に出すと盛り上がりますね。
それから、メンバーズルームという部屋があるのですが、そちらでご家族がお集まりになり誕生会を開くこともあります。ご家族のご要望を受けた特別料理をご提供し、バースデイケーキも手作りで提供いたします。

味だけではなく、生活の楽しみの源にもなっているのですね。

藤井さん:そうですね。また厨房スタッフの細かい心遣いにも感心します。あるガンのターミナルのご入居者がおられました。食事を大変堪能されていた方ですが、食が細くなり雑炊の提供とさせていただくようになりました。厨房スタッフが食事にそっと毎回「元気になって」との願いを込めてメッセージを添えていたそうです。
結局最期は入院されて、その後ご逝去となりましたが、そのメッセージカードを全て大事に保管されていたそうです。それを発見されたご家族から、後日感謝のお言葉を頂戴いたしました。
食形態もこだわりを持って調理していますが、刻みだと見た目から食欲がわきにくいのが実情ですので、何とかむせこまない程度のサイズにしようと努力してくれています。

鈴木コック長 佐藤厨房マネージャー
鈴木コック長 佐藤厨房マネージャー

ぬくもりあるベテランスタッフたち

藤井さんがここのホームの魅力に感じることは何ですか?

藤井さん:手前味噌ではございますが、私はぬくもりのある非常に良いホームだと思っております。
長く働いてくれているベテランのスタッフも多く、介護スキルが高いスタッフが多く、身体介助だけではなく、ご入居者へのお声がけなども、ご入居者との距離の縮め方が上手だと感じております。

先日、施設を転々とされていた問題行動がある方の入居相談があり、伺うと、対策として沢山服薬することによってぐったり気力も低下されているご様子です。
体験入居後の会議で、スタッフから「お受け入れしましょう」と前向きな声が返ってきたのは非常に嬉しかったです。
現在は精神科の先生に協力を仰ぎ、減薬しながら、その方が自分らしく穏やかに過ごしていただけるよう、医療と連携しながらポジティブにか課題解決していこうと意気軒高で、頼もしい限りです。

スタッフの気持ちは大切ですね。

藤井さん:そうですね。それは私が鼓舞してどうにかなる訳ではありませんが、ご家族からの感謝のお言葉だったり、ご入居者の嬉しそうな笑顔は大事な活力源ですね。
先日も、男性ご入居者で、少々不機嫌になることがある方がいたのですが、イベント食で食事を出すのが遅れたことがありました。また、ご機嫌を損ねてしまったのかとハラハラしていたのですが、食後暫くすると事務所にメッセージをもって来られました。そこには「私はこのホームが大好きなんだ」「ずっとここにいたいから、よろしく」としたためられていました。
私も安堵しましたがスタッフに共有すると、厨房スタッフだけではなく他のセクションのスタッフも非常に喜んでおりました。こういうことがスタッフのモチベーションを高めますね。

他にも取り組んでいることなど教えてください。

藤井さん:ここで長らく老人ホームを運営してきたので、地域に浸透しているのは良いことですね。町内会の炊き出しや防災訓練に参加したりしています。新型コロナの蔓延で暫くできていないでしたが、イベント交流も盛んです。今後、状況が落ち着いてまいりましたら納涼祭など地域の方も積極的にお招きしていきたいと思っております。
あと、ホームのアクティビティとして面白いのは「アートセラピー」を月に1回開催していることですね。有資格者に来てもらい、認知心理療法に基づいて行っています。絵を見ながら心の中を紐解き、心をほぐすというセラピーです。ご入居者も楽しみに参加され、終わると皆様とても顔が明るくなっています。

アートセラピー
アートセラピー

これでよいのだ

藤井さんが今のお仕事に至る経緯等を教えてください。

藤井さん:私は長らく老人ホームの入居相談員として勤務してきました。沢山のご相談を受けましたが、前職含めておそらく1,000件を超える入居相談への関わりを持たせていただきました。
私は傾聴して受容、共感することを基本にしています。概して入居相談においでになる方は、当事者で介護にお困りの状態にある場合が多いですから、第三者的な立場から状況整理を心がけています。
答えは相談者自身にあることが殆どで、それを一緒に見出すことが大事だと思っています。相談者が「最終的に自分たちはこうしたかったんだ」と腹落ちされたら着地点は見えたも同然です。あとは社会福祉士として専門的な情報や知見をもってアドバイスさせていただきます。

今は支配人をされていますが、その想いをお聞かせください。

藤井さん:施設長として大事だなと痛感するのは、人づくりです。
まずは働く人が「この会社、この職場が好き」とならなければと思うのです。そうしたら外部にもファンができていくはずです。
色々取り組んでいますが、先ず職場が綺麗でなければ好きになれないと思いますので、私は朝少し早めにホームに出勤してきてあちこち清掃しています。それから日勤スタッフを迎えるようにしています。
あと、スタッフが話しかけやすい雰囲気を心掛け、今考えていることや困っていることはないか耳を傾けるようにしています。そして改善すべき点は即動くように心掛けておりますが、まだ至らないと思っております(笑)。
様々な課題はありますが、迷いが生じる時は「これでよいのだ」と自分に言い聞かせています。少し気が楽になりますから、是非言ってみてください。もちろん人事は尽くします(笑)。

今日はお忙しい中、ありがとうございました。

支配人 藤井さん
支配人 藤井さん

施設情報

施設名 ウイーザス荻窪
施設種別 介護付有料老人ホーム
住所 東京都杉並区上荻2-41-15
入居時費用 0~1,980万円
月額費用 17.8万円~54.47万円
アクセス JR中央線荻窪駅徒歩10分
メンバーズルーム
居室
老人ホーム・介護施設探しは「老人ホーム相談プラザ」で
老人ホーム相談プラザは、有料老人ホームや介護施設を経験豊富な専門の相談員が店舗・訪問・電話・オンライン・一括資料請求等、無料で相談・紹介をしています。老人ホームのホームページやパンフレットに記載されていない評判や雰囲気、医療・介護体制の実態、特色など実際に訪問しないと分からない最新の情報を収集し、公正・中立な立場でプロの目線からお客様のご希望に合った老人ホーム・介護施設を選定・ご提案いたします。老人ホームの見学予約・見学同行・入居時の送迎支援、入居後のアフターフォローもおまかせください。
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