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2023.11.13
相談員ブログ

サルコペニア・ロコモティブシンドローム・フレイル

【サルコペニア・ロコモティブシンドローム・フレイルの違い】
加齢のために弱ってくることを表す言葉に、サルコペニア・ロコモティブシンドローム(略してロコモ)・フレイルがあります。
最近時々耳にする3単語ですが、どうも混合されがちです。
大まかに分類すると下記のようになります。
・サルコペニア(筋肉減少症)
筋肉の量が減少し、筋肉が弱ること。
加齢や生活習慣などの影響で、筋肉が減少する状態。
・ロコモティブシンドローム(運動器症候群)
骨・関節・筋肉・脊髄などの運動器が弱ること。
運動器の障害により、移動機能が低下した状態。
・フレイル(虚弱)
高齢期に弱ってくる様々な状態を表す包括的な言葉。
健康と介護の狭間にある状態

フレイルがロコモを含み、更にロコモはサルコペニアを含んでいる、マトリョーシカのような図をイメージしてもらうと良いです。

【サルコペニアとは】
筋力低下と歩行速度の低下のいずれか、もしくは両方に当てはまる状態にあります。
サルコペニアになっているかチェックするのに、下記のようなものがあります。
・指輪っかテスト
ふくらはぎの一番太い部分を両手の親指と人差し指でつくった輪っかで囲んでみます。
輪っかとふくらはぎの間に隙間ができる場合はサルコペニアの可能性があります。
・片足立ちテスト
両手を腰にあて、片足を5㎝ほどあげて、60秒ほどキープします。
15秒もキープできない場合はサルコペニアの可能性があります。
脚力だけではなく、「この頃ペットボトルのふたを開けにくくなった」などということがあれば、これもサルコペニアではないかと疑ってみましょう。

【ロコモティブシンドロームとは】
骨格筋・骨・関節などの運動器の機能低下により、立つ、歩くなどの機能が低下している状態です。
これらが低下すると、日常生活が困難になってきます。
7つのロコモチェックがあるので、判断材料にしてみてください。
・家の中で躓いたり滑ったりする。
・片足立ちで靴下がはけない。
・階段を上り下りするのに、手すりが必要である。
・横断歩道を青信号で渡り切れない。
・15分くらい続けて歩けない。
・2㎏(牛乳パック2本分)程度の買い物をして、持ち帰るのが困難である。
・布団の上げ下ろしや、掃除機の使用が困難である。
ロコモの原因は骨であれば骨粗鬆症や骨折、関節であれば変形性膝関節症や変形性脊椎症、筋肉であればサルコペニアが該当します。

【フレイル】
加齢に伴って予備的能力が低下してしまい、ギリギリの状態で生活しているので、負荷がかかると耐え切れずに崩れてしまう状態です。
下記のうち3項目以上該当すればフレイルとみなされます。
・体重の減少 半年に2~3㎏程の意図しない体重減少があった。
・歩行速度の低下 歩く速さが1秒あたり1mを下回る。
・筋力の低下 握力が男性26㎏以下、女性18㎏以下に低下。
・疲れやすい 疲労感が週に3~4回ある。
・活動量の減少 散歩・運動・体操などの運動を週1回以上していない。
身体的フレイル(口腔機能低下なども含む)はロコモやサルコペニアの影響が大きいですが、その他にも、精神的フレイル(認知症やうつ病など)、社会的フレイル(閉じこもりや孤食など)があります。

【予防にについて】
サルコペニア・ロコモティブシンドローム・フレイル。いずれも予防するには食事と運動が大事です。
・食事は筋肉づくりに必要なたんぱく質の摂取を心掛けましょう。
肉・魚・卵・豆腐・乳製品を意識して食べるようにしましょう。
・運動は有酸素運動と、筋肉に負荷をかける運動の組み合わせが有効です。
有酸素運動にジョギングやウオーキング、水泳などがあります。
筋肉に負荷をかける運動はマシーンを使用したものや、自重を利用したスクワットなどがあります。
ただし、いくら食事や運動を心掛けても、社会的つながりを持たない人はフレイルリスクが高くなるので、人とつながりを持ち社会的活動をすることも重視すべきことです。








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