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2023.11.27
相談員ブログ

頭が震える高齢者がいるのは何故?

【振戦とは】
高齢者の中に、頭が小刻みに震えていたり、手がカタカタ震えていたり、あるいは声が震えている方を見聞きしたことはありませんか?
震えは振戦と言いますが、このことが気になって外出することが億劫になってしまったり、何かの病気ではないかと不安になる方もおられるようです。
振戦は生理的なものと、病気や薬剤によって生じるものとがあります。
そして、いつ起こるかによって分類されます。
・安静時振戦
パーキンソン病の方に症状が出やく、日常的にくつろいでいる時に、頭・唇・舌・顎が震えます。
・動作時振戦
本態性振戦・脊椎症脳変性・多発性硬化症に現れることがあります。身体の一部を動かすと起こります。

【振戦の種類】
・企画振戦
自ら何か動作をする時に起こる振戦で、安静時には起こりません。
小脳の障害や多発性硬化症に見られます。
・運動時振戦
身体を自らの意思で動かしている最中に振戦が起こります。
・姿勢時振戦
手を挙げるなど重力に逆らう姿勢をとると現れる振戦です。
本態性振戦や甲状腺機能亢進症に見られます。

【振戦の原因となる病気】
・甲状腺機能亢進症(パセドウ病)
甲状腺ホルモンが過剰分泌して起こる、女性に多い病気です。
イライラしたり、汗を異常にかいたり、眼球突出や手指の振戦が起こります。
・脳卒中
脳の血管が破れたり詰まったりして、脳の動きに障害が起きる疾患です。
吐き気・頭痛・麻痺・痺れがあり、手足に振戦が起こったりします。
回復後も後遺症としても手足の振戦が続くことがあります。
・アルコール依存症
アルコールが切れた時に手が震えたり、不安定な精神状態になります。
・パーキンソン病
中脳の黒質ドパミン神経細胞が減少して起こります。
手足の振戦・動作緩慢・歩行困難・無表情などの症状が見られます。

【本態性振戦とは】
上記の病気以外に高齢者に多く見られる振戦として、本態性振戦というものがあります。
本態性とは「原因がわかっていない」という意味ですが、振戦以外の症状が見られないのが特徴です。
年齢と供に少しづつ悪くなるものの、手足が麻痺するようなことはありません。
症状としては、ものを持つ時に細かい手の震えが起こり、緊張すると強くなったり、首を左右に振るような震えや、声が震える方もおられます。
字が上手く書けないとか、食器をうまく扱えないなどの日常生活に不便を感じたり、人前で恥ずかしい思いを抱く人もいます。
治療には薬物療法・ボツリヌス毒素療法・手術療法などもありますが、周りの人も理解を深め、受け入れていくことが大事です。

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