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2023.12.01
相談員ブログ

専門用語に右往左往

【申し送りに右往左往】
全く違う業界から資格も取らずに老人ホームに勤めたのですが、はじめて朝礼に出た時は、専門用語が飛び交うのに目を白黒するばかりでした。
「褥瘡(床ずれ)のポケット(皮膚組織が欠損した状態)が云々」と聞き、「褥瘡って何?、ポケットって服についてるモノじゃないの?」と思い、「HOT(在宅酸素)が2ℓ(酸素量)で云々」と聞き、「温かい飲み物が必要な方なの?」と思ったり。
「人工骨頭」が「人工コットン?」に、「嚥下体操」が「演芸体操」に、「清拭」が「正式」に聞こえたり。
果ては「シバリング(身震い)」が北海道弁の「シバレる」が由来かと思ったり。
介護の世界で1日たりとて勤まるだろうかと、背筋が凍る思いがしたのでした。

【カルテに右往左往】
何とか介護現場で1日を終え、カルテ書きを教えてもらうべく、分厚いカルテを開くとまたしても固まってしまいました。
業界の略語があちらこちらに書かれていて、先輩に一つ一つ聞いていくしかなかったのです。
DM ダイレクトメールではなく糖尿病
CM コマーシャルではなくケアマネージャー
WC トイレではなく車いす
BS 放送ではなく血糖
P  パーキングではなく脈拍
Kotは便、Hrnは尿と書いてもいいのではと思いました。
帰り道、本屋に立ち寄り、介護用語集を買い求めたのでした。

【ソーシャルワーカーとの会話に右往左往】
そうこうしているうちに月日は流れ、やがて老人ホームの営業職を任せられました。
病院営業では医療連携室を訪ねて、退院後に老人ホームを検討している人がいないか、ソーシャルワーカーに伺いをたてます。
そこでは医療的な専門用語が会話の中に散りばめられていて、その場を去った後に慌てて調べるということが頻繁にありました。
コーマ 昏睡状態
エデーマ 浮腫 
喘鳴(ぜいめい)呼吸時に「ぜーぜー」「ヒューヒュー」音がすること
デコる 心不全の状態になること
アネムネ 病歴
ウロ 泌尿器科
腋窩(えきか) 脇
るい瘦 病的なやせた状態
などなど、などなど。
枚挙にいとまがないほど、医療用語は海の砂ほどにあるのでした。

【診療情報提供書に右往左往】
老人ホームの入居に際し、診療情報提供書のやり取りをしますが、いつまでたっても不明な言葉や用語を調べることは欠かせません。
ちょっとした勘違いをしてしまう言葉を幾つか並べてみます。
AAA ボーカルグループではなく、腹部大動脈瘤
ア二ソコ 何ソコではなく、瞳孔不動
WBS テレビのニュース番組ではなく、白血球
ヒカチュウ ピカチューではなく、皮下注射
OK オッケイではなく、食道癌
HD ハードディスクではなく、血液透析
増悪(ぞうあく) 憎悪ではなく、症状が悪化すること
ドレッシング材 野菜を味付けするものではなく、傷を被覆する医療材料のこと

常に調べたり勉強していないと、役に立てないなと思うことは尽きません。
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