1. 老人ホーム相談プラザトップ
  2. お知らせ
  3. アルツハイマー型認知症について
2023.12.04
相談員ブログ

アルツハイマー型認知症について

【アルツハイマー型認知症とは】
1907年にドイツの精神科医のアルツハイマー博士により報告されたのがアルツハイマー型認知症です。
日本では認知症患者の6割以上を占め、女性に多い傾向にあります。
脳の神経細胞が徐々に減少して、アミロイドβやタウタンパクというたんぱく質の蓄積が神経細胞を壊し、脳の萎縮を引き起こします。
それに伴い神経伝達物質が減少し、認知機能に障害を引き起こします。
記憶障害が最も特徴的ですが、加齢による物忘れとは大きく異なっています。
アルツハイマー型認知症は、体験したこと自体を忘れ、ヒントを出しても思い出すことがで来ませんし、忘れたことの自覚もないのです。

【アルツハイマー型認知症の症状】
アルツハイマー型認知症は根本的な症状である「中核症状」から派生して、「周辺症状(BPSD)」が現れてきます。
[中核症状]
・記憶障害 新しいことを覚えたり、思い出したりできなくなる。
・見当識障害 場所や時間などがわからなくなる。
・実行機能障害 順序を考えたり、計画が立てられなくなる。
・失行・失認・失語 長年できたことができなくなる。
・理解・判断力の障害 いつもやっていた行動の判断がつかなくなる。 
[周辺症状(BPSD)]
・徘徊
・物取られ妄想・嫉妬妄想
・暴力・暴言・怒りっぽくなる
・睡眠障害
・焦燥・不安・意欲低下・抑うつ状態
・幻覚
・不潔行為
・異食行為

【アルツハイマー型認知症の進行】
[初期症状]
・最近のことを忘れたり、同じ話を繰り返す。(記憶障害)
・日時や季節がわからなくなる。(見当識障害)
・買い物や金銭の管理ができなくなる。(実行機能障害)
・自分のものを誰かに取られたと思い込む(物取られ妄想)
・睡眠障害
・取り繕い
・抑うつ状態
【中期】
・数年前から数十年前のことを忘れる。(記憶障害の進行)
・自分が誰なのか、どこにいるのかわからなくなる(見当識障害)
・面識ある人や場所、物がわからなくなる(失認)
・話が理解できなかったり、思いが表現できない。(理解障害)
・日常の行為ができなくなる。(失行)
・言葉を忘れたり、言えなくなる。(失語)
・歩き回る(徘徊)
・暴力・暴言
・幻覚
【後期】
・家族や馴染みの人の顔がわからなくなる。(記憶障害の更なる進行)
・失禁・弄便
・異食
・人格変化・意欲低下・無言
・身体機能の低下・無動・寝たきり

【アルツハイマー型認知症の方への対応】
早期発見により、早めの治療を開始すれば、進行を遅らせることができて、自立した生活を長く続けられる可能性があります。
ですので、疑わしい症状が見られたら早く検査を受けましょう。
薬物治療の他に、回想法や音楽療法、芸術療法やアニマルセラピーなどもありますし、運動療法や認知刺激療法というものを取り入れている介護サービスもあります。
また、家庭において対応する場合は下記のことに気を付けながら接していきましょう。
・本人の話を良く聞き、共感し、ペースを合わせる。
・明るくゆっくり話しかける。
・否定的な言葉や、責めるようなことは言わない。
・できることはしてもらう。
・生活習慣や環境(火事になる危険性があるものは電化にする)を整える。
・メモやカレンダーを活用して物忘れをサポートする。
・服薬管理をしっかり行う。
  1. 老人ホーム相談プラザトップ
  2. お知らせ
  3. アルツハイマー型認知症について
お気軽に相談員にお尋ねください