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2023.12.08
相談員ブログ

前頭側頭型認知症について

【前頭側頭型認知症とは】
前頭側頭型認知症は、前頭葉や側頭葉のいずれかが委縮して起こる認知症です。
進行すると前頭葉と側頭葉ともに委縮していきます。
50~60代で発症する人も多く、若年性認知症の主な原因の一つで、指定難病に認定されています。
前頭葉は人格・社会性・言語を、側頭葉は記憶・聴覚・言語をつかさどります。
これらの部位が委縮することで、行動の異常や人格の変化、言語に障害が起こってきます。

【ピック病とは】
前頭側頭型認知症には様々な種類があり、ピック病も含まれています。
脳の神経細胞に「Pick球」という球状のたんぱく質が変形した塊が発生することから、ピック病とよばれています。
前頭側頭型認知症の約7~8割がピック病と診断されています。
特に行動異常型のタイプがピック病だと考えられています。

【前頭側頭型認知症の症状と経過】
[初期]
・自発性の低下
自分から行動する意欲が失せていきます。
真剣に考えることができず、ぼんやりとしたり、引きこもるなどの様子が見られます。
・感情の抑制が困難になる
他人に対して遠慮がなくなり、暴力的になったり、自己本位な行動をとるようになります。
・社会性の欠如
万引きや痴漢行為など反社会的行為をしてしまうものの、本人には罪悪感がありません。
身だしなみが無頓着になります。
・食事の片寄り
同じものを幾つも食べたり、食習慣に変化が起こります。
甘い物の過剰摂取も見られます。
・言語障害
物の名前が出てこなくなったり、知り合いの顔も分からなくなります。
[中期]
・同じことを繰り返す
同じ動作や行動を繰り返します。
・立ち去り行為
状況や周りに関係なく突然立ち去ることがあります。
・反復行為
人の話をオウム返しに繰り返したり、動作をまねたりします。
[後期]
・意欲低下
動くことや食べることもなくなっていきます。
・寝たきり
筋力低下や筋委縮で身体を動かせなくなり、寝たきりになってしまいます。

【前頭側頭型認知症の対応について】
前頭側頭型認知症は働き盛りで発症することが多く、本人が病気である認識が低いことがあります。
反社会的な行動を行ってもその自覚がないため、ご家族の負担はとても重たいものとなります。 
ご家族は本人の問題ではなく病気であることを理解して、専門医や介護サービスと連携することが大切です。


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