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2024.06.06
相談員ブログ

高齢者の体温調整について

【体温調節とは】
高齢になると、体温を調節する機能が落ちてきます。
加齢や運動不足などにより、汗腺の機能が低下して、汗をかきにくくなることで体温調節がしづらくなってきます。
そして、体温調節機能の低下を本人が自覚しないということもあるのです。
体温調節機能の低下は高齢者特有の健康問題に直結していきますが、周辺環境を整えることが不可欠になります。
高齢者の体温調節について理解を深め、その対策を考えていきましょう。

【高齢者の体温調節機能が低下する理由】
・皮膚の感度が低下
人間は皮膚の温度センサーで気温を感じ取り脳に伝達して、血流や発汗の量を調節しています。
しかしながら、加齢により皮膚の温度センサーの感度が低下すると、寒暖が脳に伝達されずに体温調節機が働きにくい状態になります。

・発汗量や血流スピードの低下
通常では暑ければ発汗や皮膚血管の拡張をすることで熱を発散し、寒ければ熱が逃げないようにして熱をつくる体温調節機能が働きます。
けれども、加齢に伴い汗腺が少なくなり、血流のスピードも遅くなることで、放熱作用が弱まり、体温調節機能が低下してしまいます。

・体内の水分量の減少
高齢になると喉が渇く機能や保水力が低下するので、水分不足になりがちです。
水分が減少することは汗や血液を生成する量が減少することにつながります。

・筋肉量の低下
筋肉量が多いほど基礎代謝が多くなり熱をつくることができます。
加齢とともに筋肉量が減少し、筋肉が有する断熱効果も低下して低体温になりやすくなります。

・認知症によるもの
認知症になると自律神経の働きが低下することがあります。そのことが体温調節機能を衰えさせてしまいます。
また、見当識障害により、季節の判断ができなくなり、暑さ寒さの判断が失われていくことがあります。

【体温調節障害によるリスク】
体温調節の障害は様々なリスクを招くことになります。
まず挙げられるのは夏場の熱中症です。
2020年の総務省のデータでは、熱中症で救急搬送された方の約55%が65歳以上の高齢者でした。
しかも、自宅をはじめとして屋内での発生が半数以上を占めていたのです。
冬場では、冷え込みを感じることができずに、低体温症や感染症のリスクも高まります。
低体温による死亡は毎年1000人以上を数え、高齢者の占める割合も年々増加傾向にあります。
低体温症になると行動が緩慢になったり、意識障害が見られます。
特に甲状腺低下症や糖尿病などの基礎疾患がある人は気を付けておくことが必要です。
また、高齢者になると肺炎やインフルエンザになっても体温が上がらない、「無熱性肺炎」ということもあります。
熱がほとんど上がらないのに重症化してしまうことがあるので、要注意です。

【体温調節能力の注意点】
上記したように、高齢者本人が体温調節機能の低下に気づいていない場合があります。
そのため、周囲の人が以下のようなことに注意しましょう。

・寒暖差のある環境に気を付ける
寒暖差は自律神経に影響を与えます。
自律神経は発汗や体温調節を司っていますが、気温差があるところでは体温が乱れやすくなります。
気温差が激しい日などは温度調整ができている場所で過ごすようにします。

・室内温度に配慮する
室内と室外との温度差は5℃くらいが理想的と言われています。
夏場は25~28℃(湿度55~65%)
冬場は18~22℃(湿度45~60%)
くらいを目安に室内温度を設定していくことが好ましいです。

・適度な運動
無理なく1日1回15分以上、汗ばむような運動を心掛けて行います。

・こまめな水分補給
飲み物から約1~1.5ℓ(コップ7杯)と、食事から約1ℓを目途に摂取します。
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